2022年 北嶺中学校 算数(4)
2022年度 北嶺中学校 算数 分析と解説 (大問5)
◎大問5
折り返し平面図形の問題です。
2014年度の大問5(1)で、全く同じ形で折り返した問題が出題されています。
(この問題の解説ページはこちらです)
(1)
右の図において、角FGDは正方形ABCDの頂点Aを折り返したものなので90度、GEはDE-DEより5-4=1(cm)、BEはBC-ECより4-3=1(cm)です。
次に、FからEに線を引き、三角形FBEと三角形FGEについて考えます。
角FBは正方形ABCDの頂点なので90度、角FGEは180度から角FGDを引いたものなので90度です。
よって、角FBEと角FGEは、斜辺FEを共通する辺として持つ直角三角形です。
直角三角形は、斜辺を直径とする円に常に外接します。このことは、円の直径から三角形を作ってみれば、すぐにわかるでしょう。
このとき、円の中心OはFEの真ん中にあります。OB、OE、OF、OGはそれぞれ円の半径なので、同じ長さです。よって、三角形OBEと三角形OGEは、OB=OE=OG、BE=EG=1cmより、合同な二等辺三角形になります。
これより角BOEと角GOEが等しいことがわかるので、角FOBと角FOGも等しいことになります。よって、三角形FOBと三角形FOGは、角FOB=角FOG、OB=OF=OGより、合同な二等辺三角形になります。
したがって、FBとFGの長さが等しいとわかります。FGはAFを折り返したものなので、FBとAFの長さも等しいことになります。
FBとAFを合わせたものはABなので、AFの長さは4÷2=2(cm)です。
\(\underline{\rm{答. 2cm}}\)
(2)
まずは、三角形DEFがどのような三角形であるかを考えましょう。
(1)より、三角形FOBと三角形FOGが合同な三角形なので、角BFOと角GFOが等しいといえます。このとき、それぞれの角を●とします。
角GFDは、角AFDを折り返したものなので、「い」と等しい角度になります。
これより、Fにある角は「い」が2つと●が2つです。よって、「い」と●の和は90度であることがわかります。
ここから、三角形DEFは角DFEを直角とする直角三角形です。
この直角三角形に外接する円の直径はEDと等しいので、半径は5÷2=\(\frac{5}{2}\)(cm)です。
したがって、円の面積は\(\frac{5}{2}\)×\(\frac{5}{2}\)×3.14=19.625(㎠)になります。
\(\underline{\rm{答. 19.625cm^2}}\)
(3)
(2)で述べた通り、角AFDは「い」と同じ大きさです。角FDCと角FHGはそれぞれ角AFDの錯角なので、「い」と同じ大きさになります。
\(\underline{\rm{答. D、H}}\)
(4)
GHとBCのまじわる点をIとします。
三角形DECと三角形GEIについて、DCとGIは平行なため、相似の三角形であるといえます。DE=5cm、GE=1cmなので、三角形DECと三角形GEIの相似比は5:1です。EC=3cmなので、EIは3×\(\frac{1}{5}\)=0.6(cm)になります。これより、ICの長さは3-0.6=2.4(cm)です。
次に、角FHGと角HFGはそれぞれ「い」と同じ大きさです。したがって、三角形FGHはFG=HGの二等辺三角形です。FGの長さは2cmなので、HGの長さも2cmになります。
よって、三角形DGHの面積は2×2.4÷2=2.4(㎠)です。
\(\underline{\rm{答. 2.4cm^2}}\)