2018年 立命館慶祥中学校 算数(1)

立命館慶祥中学校の入試は算数100点・国語100点・理科75点・社会75点の350点満点です。

2018年度入試での合格ラインは,

一般が160点(得点率45.7%)(昨年度は181点,51.7%),

セミナー・個性が141点(得点率40.3%)(昨年度は162点,46.3%)でした。

また,SPコースの認定ラインは,

一般が250点(得点率71.4%)(昨年度268点,76.6%),

セミナー・個性が231点(得点率66.0%)(昨年度は248点,得点率70.9%)でした。

全入試区分で昨年にくらべて,合格ラインが5~6%上昇しています。

合格ライン,SPコース認定ラインともに,一般とセミナー・個性では19点の差が設けられており,

セミナー・個性受験者にはかなり有利な受験になっています。

全入試区分を合わせての実質倍率(受験者数/合格者数)は1.41倍(昨年度は1.52倍),

SPコースに限ると倍率は4.22倍(同4.95)になり,道内の中学入試では最高倍率です。

SPコースの男女別の実質倍率は,男子が5.41倍(同6.13倍),女子が3.56倍(同4.30倍)です。

算数は,2016年度から3年連続して問題がやさしくなっています。

特に大問Ⅰの計算問題は,最も難しかった2016年度とくらべると,かなりやさしくなりました。

計算力に自信のない受験生でも,試験の最初からあせることなく,落ち着いて取り組める問題構成です。

ただし,大問Ⅱ以降では,問題文を精読し確実に正解を出す処理能力が求められます。

日頃から少し難しめの問題にも積極的に取り組み,

ねばって自力で正解にたどりつく訓練が欠かせません。

また,できなかった問題については,やり直しの段階できちんと立式し,

ていねいな図をかくことを心がけましょう。

2018度の出題内容は,次の通りです。

大問Ⅰ

計算問題5問

 

大問Ⅱ

〔1〕倍数

〔2〕平均

〔3〕割合(相当算)

〔4〕時間と速さ(つるかめ算)

〔5〕仕事算

 

大問Ⅲ

〔1〕平面図形(角度)

〔2〕平面図形(点の移動と面積)

〔3〕立体図形(体積)

〔4〕立体図形2問(展開図と立方体の転がり)

 

大問Ⅳ 平面図形(図形の数え上げと点の移動)

 

大問Ⅴ 速さと比,相似

 

今回は,大問ⅠとⅡを取り上げて解説します。


大問1

(1) 面白さ☆ 難度A

194+27=221,

221÷13=17,

36-17=19,

9×19=171

答え 171

(2) 面白さ☆ 難度A

0.75×0.36=0.36÷4×3=0.27,

0.45÷0.9=0.5,

0.27+0.33-0.5=0.1

答え 0.1

(3) 面白さ☆ 難度A

3/4-0.2=0.75-0.2=0.55=11/20,

1/3-0.25=1/3―1/4=1/12,

(11/20)÷0.6÷(1/12)=(11/20)÷(3/5)÷(1/12)=(11×5×12)÷(20×3×1)=11×60÷60=11

答え 11

(4) 面白さ☆☆ 難度A

(12×12+6×6+1×1-9×9)×2.79

=(144+36+1-81)×2.79

=100×2.79

=279

答え 279

(5) 面白さ☆ 難度A

11/12-3/8=22/24-9/24=13/24,

(13/24)÷(2/3)=(13×3)÷(24×2)=39/48,

39/48+17/48=56/48=7/6

答え 7/6(1と1/6)


大問Ⅱ

〔1〕 面白さ☆ 難度A

Aは9の倍数かつ11の倍数なので,9と11の最小公倍数,すなわち99の倍数です。

99×□の積が百の位の数が5である3けたの整数になるとき,

□=6なので,A=99×6=594です。

答え 594

〔2〕 面白さ☆ 難度A

最初の4回のテストの合計点は,78×4=312(点),

6回のテスト全部の合計点は,75×6=450(点)なので,

5回目と6回目のテストの合計点は,450-312=138(点)です。

このとき,5回目と6回目のテストの得点の和が138点,差が4点で,

5回目の得点が6回目の得点より高いので,

和差算の公式から,5回目のテストの得点は,(138+4)÷2=71(点)です。

答え 71点

〔3〕 面白さ☆ 難度A

妹がはじめに持っていた金額を1とすると,姉がはじめに持っていた金額は1.2です。

ここから,姉がはじめに持っていた金額の1/3を使ったので,姉の残金は,1.2-1.2×(1/3)=0.8になります。

また,妹がはじめに持っていた金額の半分を使ったので,妹の残金は,1-1÷2=0.5になります。

2人の残金の和0.8+0.5=1.3が1560円にあたるので,1にあたる金額は,1560÷1.3=1200(円)です。

したがって,姉がはじめに持っていた金額は,1200×1.2=1440(円)です。

答え 1440円

〔4〕 面白さ☆☆ 難度A

時間と速さのつるかめ算です。

ケイコさんが走った時間は,(8-4×1)÷(16-4)=1/3(時間),

1/3時間=60分×(1/3)=20(分)です。

つるかめ算が苦手な人は,

ケイコさんが走った時間を□時間,歩いた時間を(1-□)時間として,

次のように□を用いた式をたてて考えてもよいでしょう。

16×□+4×(1-□)=8,

16×□+4×1-4×□=8,

(16-4)×□+4=8,

12×□=8-4=4,

□=4÷12=1/3(時間)

答え 20分

〔5〕 面白さ☆☆ 難度B

仕事算と比の複合問題です。

ショウコさんの1分間あたりの仕事量を□,タツオくんの1分間あたりの仕事量を△とすると,

この仕事全体の仕事量は,次の式で表されます。

□×16+△×6=□×10+△×15

上の式を見ると,(□×10+△×6)が両辺(=の左右)に共通なことがわかります。

ここで,式の両辺から,(□×10+△×6)を引くと,

□×16+△×6-(□×10+△×6)=□×10+△×15-(□×10+△×6)

(□×16-□×10)+(△×6-△×6)=(□×10-□×10)+(△×15-△×6)

□×(16-10)=△×(15-6)

□×6=△×9

したがって,□:△=9:6=3:2であることがわかります。

ここで,□=3,△=2とすると,全体の仕事量は,3×16+2×6=(3×10+2×15)=60になります。

この仕事をはじめからショウコさんとタツオくんの2人ですると,

1分間に,3+2=5の仕事ができるので,60÷5=12(分間)で完成します。

答え 12分間

 

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