2023年 北嶺中学校 算数(3)

2023年度 北嶺中学校 算数 分析と解説 (大問4)

◎大問4

立体図形を切断する中学入試の頻出問題です。

正四面体・正八面体が登場する立体図形の切断問題は北嶺中では数年に一度出題されており、最近では平成30年の大問4、平成24年の大問5で出題されています。

 

(1)

正四面体B-DEGは、立方体ABCD-EFGHから、4つの三角すいA-BDE、C-DBG、F-BEG、H-DEGを取り除いた形です。

これら4つの三角すいは、それぞれ\(6\times6\times\cfrac{1}{2}\times6\times\cfrac{1}{3}=36\rm{cm}^3\)となります。

したがって、正四面体B-DEGの体積は、\(6\times6\times6-36\times4=72\rm{cm}^3\)です。

 

\(\underline{\rm{答.72cm^3}}\)

 

 

(2)

点L、Mを含む平面で正四面体B-DEGを体積が等しい2つの立体に分けるとき、その切断面は下の図のようになります。

このとき、切断された上の立体と下の立体とは、同じ形になっています。


この平面は立方体の側面である面AEFB、EFGC、CGHD、DHEAの中心を通る、面ABCDと平行な平面です。その面積はABCDのちょうど半分といえます。

 

したがって、面積は\(6\times6\times\cfrac{1}{2}=18\rm{cm}^2\)です。

\(\underline{\rm{答. 18cm^2}}\)

 

 

(3)

正四面体B-DEGから、指示された三角すいを切り落とした後の立体は、下の図の赤い部分のような正八面体になります。

この正八面体は、(2)で求めた正方形を底面とし、高さが3cmの四角すいを、上下に2つ重ねて作ることができます。

四角すいの体積は\(18\times3\times\cfrac{1}{3}=18\rm{cm^3}\)なので、正八面体の体積は\(18\times2=36\rm{cm^3}\)です。

\(\underline{\rm{答. 36cm^3}}\)

 

正八面体の展開図には、「展開図上で直線にならんだ面のうち、間に2つ面をはさんだものは、もとの正八面体では向かい合わせの面になる」という特徴があります。

正八面体における向かい合わせの面は、たがいに平行なので、辺や頂点が重なることはありません。

ここで、㋐から㋕の展開図を、向かい合わせになる面を同じ色になるようにしてぬり分けると、下の図のようになります。

このとき、㋐と㋒は展開図として間違っており、㋓と㋔は(あ)と色のぬられた面が向かい合わせになっていません。

したがって、㋑と㋕が正しい展開図といえます。

\(\underline{\rm{答. ㋑、㋕}}\)

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