2022年 北嶺中学校 算数(2)
2022年度 北嶺中学校 算数 分析と解説 (大問3)
◎大問3
仕事算の問題です。
条件が5つもあり、一見複雑に見えますが、ていねいに読んで条件を整理していけば、決して難しい問題ではありません。
合否を分ける一題と言えるでしょう。
(1)
条件④より、停電が続き、断水がない状態で2時間仕事をすると、9600×\(\frac{2}{8}\)=2400(個)の製品を作ることができます。
また条件⑤より、断水が続き、停電がない状態で2時間仕事をすると、7680×\(\frac{2}{8}\)=1920(個)の製品を作ることができます。
断水も停電もない状態では、4時間仕事をしているので、23520×\(\frac{4}{8}\)=11760(個)の製品を作っています。
以上より、この日はあわせて2400+1920+11760=16080(個)の製品を作りました。
\(\underline{\rm{答. 16080個}}\)
(2)
条件①から⑤を整理し、表にまとめると、以下のようになります。
まずは、停電した場合を考えましょう。
停電したとき、装置㋐と㋑の製品を作る量が通常の\(\frac{2}{3}\)になり、装置㋒は製品を作ることができません。そして、1日で9600個作ります。
これより、装置㋐と㋑は通常の場合、1日で9600÷\(\frac{2}{3}\)=14400(個)の製品を作ることがわかります。
したがって、装置㋒が1日に作る製品の量は、23520-14400=9120(個)です。
同様に、断水した場合も考えます。
断水したとき、装置㋑と㋒の製品を作る量が通常の\(\frac{1}{2}\)になり、装置㋐は製品を作ることができません。そして、1日で7680個作ります。
これより、装置㋑と㋒は通常の場合、1日で7680÷\(\frac{1}{2}\)=15360(個)の製品を作ることがわかります。
したがって、装置㋐が1日に作る製品の量は、23520-15360=8160(個)、装置㋑が1日に作る製品の量は14400-8160=6240(個)です。
\(\underline{\rm{答. ㋐\cdots8160個, ㋑\cdots6240個, ㋒\cdots9120個}}\)
(3)
時間ごとに整理して考えましょう。
9時から17時までの1時間ごとに、停電や断水している時間を〇で表しています。
時間 | 9~10 | 10~11 | 11~12 | 12~13 | 13~14 | 14~15 | 15~16 | 16~17 |
停電 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
断水 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
表より、9時から10時の1時間は停電のみ、
10時から13時の3時間は停電と断水の両方、
13時から15時の2時間は断水のみ、
15時から17時の2時間は通常の状態です。
停電と断水の両方が発生しているとき、装置㋑が通常の\(\frac{1}{10}\)倍の製品を作っており、その量は1日で6240×\(\frac{1}{10}\)=624(個)です。
したがって、9時から10時に作る製品の量は、9600×\(\frac{1}{8}\)=1200(個)
10時から13時に作る製品の量は、624×\(\frac{3}{8}\)=234(個)
13時から15時に作る製品の量は、7680×\(\frac{2}{8}\)=1920(個)
15時から17時に作る製品の量は、23520×\(\frac{2}{8}\)=5880(個)となり、
1日で作った製品の量は、あわせて1200+234+1920+5880=9234(個)です。
\(\underline{\rm{答. 9234個}}\)