2017年度 北嶺中学校 算数(1)

本年度入試では,例年通り大問は5問,小問総数も昨年と同じ20問でした。

受験者平均は62.6点(2016年53.4点,2015年43.9点),

合格者平均は68.6点(2016年65.5点,2015年58.3点),

最高点は100点(2016年100点,2015年88点)でした。

極端に難化した2014年(受験者平均36.5点,合格者平均48.6点)以降,

3年連続で平均点が上昇しています。

出題分野別では,大問3で,本校入試としては目新しい数の性質の問題が出題されました。

それ以外の問題は,本校入試としては平均的な難度,またはやさしめの問題でした。

2017年度の出題内容は,次の通りです。

大問1 計算問題4問

大問2

(1)数の性質(立方体を積み上げて直方体を作る)

(2)割合(相当算)

(3)平面図形の求積

(4)数の性質(カード並べ)

大問3 数の性質(演算)

大問4 速さ(流水算,旅人算)

大問5 平面図形の求積(組み合わせると正方形になる図形)

今回は,大問1と大問2を取り上げます。

例年,大問1では四則計算が4題,大問2では数の性質・割合・図形などの小問が5題出題されます。

なお、問題は標準札幌校ホームページ北嶺中学過去入試問題からダウンロードできます。


大問1

(1)

面白さ☆ 難度A

321+323+325+685+687+689

= (321+323+325)+(685+687+689)

= 323×3+687×3

= (323+687)×3

= 1010×3

= 3030

答え 3030

(2)

面白さ☆ 難度A

11/5 = 11÷5 = 2.2 より,

{4.1-(11/5)×0.5}÷0.2

= (4.1-2.2÷2)÷0.2

= (4.1-1.1)÷0.2

= 3×5

= 15

答え 15

(3)

面白さ☆ 難度A

2.5 = 5/2 ,

3.25 = 3+1/4 = 13/4 ,

1.125 = 1+1/8 = 9/8

のように,小数を分数に置きかえて計算すると,約分ができて簡単になります。

2.5×2.5×40 + 3.25×3.25×16 - 1.125×1.125×64

= (5/2)×(5/2)×40 + (13/4)×(13/4)×16 - (9/8)×(9/8)×64

= (25/4)×40 + (169/16)×16 - (81/64)×64

= 25×10 + 169 - 81

= 250 + 169 - 81

= 338

答え 338

(4)

面白さ☆ 難度B

1-{1-(1-1/5)}

= 1-{1-(1-0.2)}

= 1-(1-0.8)

= 1-0.2

= 0.8

= 4/5

6-9÷2-□

= 6-4.5-□

= 1.5-□,

2+4/5 = 14/5 より,もとの式は次のようになります。

(4/5) × (1.5-□) ÷ (14/5) = 4/21

順序を入れかえて,

(4/5) ÷ (14/5) × (1.5-□) = 4/21

(2/7) × (1.5-□) = 4/21

(1.5-□) = (4/21)÷(2/7)

(1.5-□) = 2/3

□ = 1.5-(2/3) = (9/6)-(4/6) = 5/6

答え 5/6


大問2

(1)

面白さ☆ 難度A

30と54と36の最大公約数は6なので,立方体の個数を最も少なくするとき,

積み上げる立方体の1辺は6㎝になります。

30÷6 = 5 ,

54÷6 = 9 ,

36÷6 = 6

より,積み上げる立方体の個数は,5×9×6=270(個)になります。

答え 270個

(2)

面白さ☆☆ 難度B

過不足算だと思いこむと,人数が求められなくてあせってしまいます。

あらたに1本40円のえんぴつを3本買い,次に1個65円の消しゴムを1個お店に返すと,

3500+40×3-65=3555円をお店に払ったことになります。

こうすると,子ども1人に,えんぴつを5本ずつ、消しゴムを3個ずつ配ることができます。

えんぴつ5本と消しゴム3個を1セットと考えると、1セットの金額は40×5+65×3=395(円)です。

3555÷395=9(セット)より,子どもの人数は9人とわかります。

よって,えんぴつの本数は,5×9-3=42(本)になります。

答え 42本

(3)

面白さ☆ 難度A

上のように等積移動すると,色のついた部分の面積は,

4×4×3.14×(45/360)-4×2÷2

= 4×4×3.14×(1/8)-4

= 2×3.14-4

= 6.28-4

= 2.28(㎠)

となります。

答え 2.28(㎠)

(4)

面白さ☆☆ 難度B

各段の最後(右端)のカードに注目すると,1,3,5,7,・・・のように,

奇数が小さい順に並んでいることがわかります。

よって,各段の最後のカードの数字は,2×(段数)-1の式で表されます。

(25+1)÷2=13より,25のカードが初めて並ぶのは13段目です。

※実際に13段目に並ぶカードは,下の13枚です。

13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25

13段目から20段目までには,すべて25のカードが並ぶので,枚数は,

20-13+1 = 8(枚) です。

答え 8枚

(4)

面白さ☆☆☆☆ 難度C

①から,13段目の最後のカードである25が8枚あることがわかりました。

ここで,25の1つ前の24のカードが何枚あるかを考えてみます。

12段目の最後のカードは,2×12-1=23なので,24のカードが初めて並ぶのは,

25のカードと同じ13段目です。

よって,24のカードも,25のカードと同じく,13段目から20段目までに並び,

枚数は8枚です。

上の例をヒントにして考えます。

初めて並ぶのが12段目以降だと,枚数は最大でも,20-12+1=9(枚)なので,

初めて並ぶのが11段目以前のカードを考えます。

11段目の最後のカードは,2×11-1=21より,21です。

21のカードは,11段目から20段目に並ぶので,枚数は,

20-11+1=10(枚)です。

21の1つ前の20のカードも,やはり11段目から20段目に並ぶので,

枚数は10枚です。

10段目の最後のカードは,2×10-1=19より,19です。

19のカードは,10段目から19段目に並ぶので,枚数は,

19-10+1=10(枚)です。

19の1つ前の18のカードは,10段目から18段目に並ぶので,枚数は,

18-10+1=9(枚)です。

初めて並ぶのが9段目以前のカードは,9枚より多く並ぶことはないので,

ちょうど10枚並ぶカードは,19,20,21の3枚です。

答え 19,20,21

 

 

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