2015年 札幌日大中学校 算数
2015年度から入試方法が変更になり、出願時に
「4教科入学試験方式」(定員75名)と「総合学力入学試験方式」(定員30名)の
いずれかを選択する方式になりました。
「総合学力入試」は、国語・算数・理科・社会の各教科の枠にとらわれない
横断的な読解力、思考力、表現力を確認する入試です。
自然科学系の総合A(50分・150点)、社会科学系の総合B(50分・150点)の2科目の試験と、
5分程度の面接があります。
「4教科入試」は、算数(60分・100点)、国語(60分・100点)、
理科(45分・75点)、社会(45分・75点)の4教科の試験ですが、
A~Cの3種類の傾斜配点があり、出願時にいずれかを選択します。
A方式は国語重視選抜で、国語の得点を1.4倍します。
B方式は算数重視選抜で、算数の得点を1.4倍します。
C方式は総合選抜で、国語・算数の得点を1.2倍します。
このため、いずれの方式でも合否の判定は390点満点で行われます。
2015年度入試での算数の試験結果(平均点は100点満点で算出)は、
受験者平均が30.6点、合格者平均が39.1点でした。
大問が8題で、総解答数は27題とかなり多くなっています。
数の性質・場合の数・平面図形・立体切断などの分野では、難度の高い応用問題も見られました。
2016年度入試でも、算数は本年度なみの難度が予想されます。
問題数が多くて時間的にかなり忙しい入試なので、
問題文の指示を正確に読み取り、短時間で要領よく処理する能力が求められます。
日頃から少し難しめの問題にも積極的に取り組みましょう。
また、問題ごとの難易度の差が大きいので、
「最初から解く問題」と「後回しにする問題」の取捨選択も大事になります。
2015度の出題内容は、次の通りです。
大問1 計算問題6問
大問2 数の性質・比と割合・場合の数の小問6問
大問3 平面図形の小問5問、立体図形の小問1問
大問4 円グラフの小問1問、天びんばかりの小問1問
大問5 立体図形の切断
大問6 仕事算
大問7 速さとグラフ
大問8 数の性質
今回は、本年度入試から「面白い」問題を3題取り上げて解説します。
なお、問題は標準札幌校ホームページの札幌日大中学校過去入試問題からダウンロードできます。
大問2
(1)
面白さ☆☆☆ 難度B
「周期を考える」という基本的な解法が、頭に入っているかどうかが勝負です。
列に現れる数には一見、規則性がなさそうですが、
次のように6個ずつの周期を考えて、現れる数に下線をつけると、規則的にくり返すことがわかります。
( 1 、 2 、 3 、 4 、 5 、 6 )、
( 7 、 8 、 9 、 10 、 11 、 12 )、
・・・
1つのグループごとに4個の数が現れるので、
50番目の数は 50÷4 = 12あまり2 より、
第13グループの2番目の数、つまり、
6×12+3 = 75 になります。
答え 75
大問3
(1)
面白さ☆☆☆☆☆ 難度C
頂点Aから辺EDに垂線AHを下ろすと、
三角形AEDはAHによって、合同な2つの三角形に分割され、
HD = 4÷2 = 2(㎝) になります。
次に、AHで三角形AHDを切り取って、
図のように辺ABと辺ADが重なるように移しかえると、
角ADH+角ABC = 360-90×2 = 180(度)、
角BAH+角HAD = 90(度)、
AH = 2+2 = 4(㎝) より、できる四角形は1辺4㎝の正方形になります。
よって、四角形ABCDの面積は 4×4=16(㎠) になります。
答え 16㎠
大問8
(1)
面白さ☆☆☆ 難度B
1から99までの整数を書くと、
0は一の位に9回、1から9は一の位と十の位に10回ずつ、合計20回ずつ現れます。
0の文字数は2文字、
1から9までの文字数は「いちにさんよんごろくななはちきゅう」で17文字なので、
文字数は全部で 2×9+17×20 = 358(文字) になります。
答え 258文字
(2)
面白さ☆☆☆☆ 難度C
(1)より、1から99までの文字数は358文字です。
100から199までの文字数は、
1から99までの358文字に、0が11個ぶん(100から109の一の位に1回、十の位に10回現れる)と、
1が100個ぶん(100から199までの百の位に100回現れる)が加わるので、
358+2×11+2×100=580(文字)になります。
同様に考えて、
200から299までの文字数は、358+2×11+1×100 = 480(文字)、
300から399までの文字数は、580文字となり、
1から399までの文字数は、358+580+480+580 = 1998(文字) になります。
2015-1998=17より、あと17文字なので、
400 → 「よんぜろぜろ」6文字、
401 → 「よんぜろいち」6文字、
402 → 「よんぜろに」5文字、
6+6+5=17より、□=402 となります。
答え 402