2014年 立命館慶祥中学校 算数(1)
2014年度入試での、受験者平均は62.3点(昨年度54.6点)、
合格者平均は76.1点(昨年度67.0点)で、昨年に比べると点数を取りやすくなったようです。
ただし、SPコース合格者に限ると、合格者平均は87.6点に上がります。
立命館慶祥中学校の入試は、
算数100点・国語100点・理科75点・社会75点の350点満点ですが、
例年の合格ラインは一般コースが200点前後(得点率6割弱)なのに対して、
SPコースは270点前後(得点率8割弱)と大きく開きがあります。
8割近い得点率が求められることを考えると、
SPコースに合格するには算数の高得点が不可欠と言えます。
SPコースに限ると倍率は3.35倍になり、道内の中学入試では最も高い倍率になります。
2014年度入試では、全合格者に占めるSPコースの割合は25%でした。
その中で、標準札幌校の児童に関しては、全体の合格率が94%となり、
合格者に占めるSPコースの割合は、59%でした。
算数に関しては、標準札幌校からの合格者のうち6人が満点でした。
2014度の出題内容は、次の通りです。
大問Ⅰ
〔1〕基礎的な計算問題3問
〔2〕空所補充の計算問題2問
大問Ⅱ
〔1〕比
〔2〕時間と速さ
〔3〕消去算
〔4〕食塩水の濃度
〔5〕数の性質(倍数)
大問Ⅲ
〔1〕時計(長針と短針の角度)
〔2〕立体図形(直方体の切断)2問
〔3〕平面図形(面積)2問
大問Ⅳ 数の性質(カードの順番)
大問Ⅴ 点の移動と図形の面積
今回は、たくみに導入がなされている大問Ⅳを解説します。
難度[1]A [2]A [3]B [4]B [5]B 面白さ☆☆☆☆
[1] [2] [3]
周期や規則性を発見できるまで、根気よく、かつ正確にカードの順番を書きだします。
6回目の操作までを書きだすと、ある発見があります。
何と6回目でカードの順番が、最初と逆になりました。
ここまで書きだせば、あとは計算(周期算)で処理できます。
[1]答え 5
[2]答え 9
[3]答え 6回
[4]
6回目で、カードの順番が最初と逆になったということは、
さらに6回操作をすれば、カードの順番が最初と同じになります。
つまり、カードの順番は6×2=12(回)の周期でくり返すことになります。
7のカードが10回目に上から1番目にくるのは、
12×(10-1)+1=109(回目)になります。
答え 109回
[5]
2014÷12=167あまり10 より、
10回目の操作後に、上から1番目にくるカードを求めます。
7回目から10回目までのカードの順番を書きだした受験生も多そうですが、
ここはもっと上手に処理したいところです。
4回目の操作後のカードの順番に注目すると、
最初に上から9番目にあったカードが、上から1番目にきています。
10-6=4 より、10回目の操作は6回目の操作の4回あとになるので、
「10回目の操作後に上から1番目にくるカード」=「6回目の操作後に上から9番目にあるカード」
という関係が成り立ちます。
以上より、求めるカードは4とわかりました。
答え 4