2024年度 北嶺中学校 算数(3)

2024年度 北嶺中学校 算数 分析と解説 (大問4)

◎大問4

2023年度に引き続き、時間と速さの単元からは旅人算が出題されました。

一定の場所を2人の人物が往復し続けるという、旅人算の中でも典型的な内容でしたが、数字を丸める際に求められるのが四捨五入ではなく切り捨てであることには注意が必要です。

(1)

3時間51分は\(3\cfrac{17}{20}\)時間です。

\(50÷3\cfrac{17}{20}=12.986……\)より、時速12.98kmとなります。

 

\(\underline{\rm{答.時速12.98km}}\)

 

 

(2)

はじめの30kmは時速14kmなので、30÷14=\(2\cfrac{1}{7}\)時間、つまり2時間\(8\cfrac{4}{7}\)分かかります。

次の10kmは時速12kmなので、10÷12=\(\cfrac{5}{6}\)時間、つまり50分かかります。

最後の10kmは時速10kmなので、10÷10=1時間です。

したがって、合計で2時間\(8\cfrac{4}{7}\)分+50分+1時間=3時間\(58\cfrac{4}{7}\)分かかりますが、分の数字は切り捨てて整数にするので3時間58分が解答となります。

\(\underline{\rm{答. 3時間58分}}\)

 

 

(3)

「すれ違う」の定義について問題文に注釈があるので、はじめに考えておきます。

「2人が南北の折り返し地点のどちらかに同時にいるとき」は「すれ違う」とはならないとあります。

これについて、2人は同じ方向に向かって競歩をしているので、南北の折り返し地点のどちらかに同時にいるときは、すれ違いではなく追い越しが発生していると考えることができます。

したがって、②のような考え方ですれ違いを導く場合、このような状態は発生しないため、特に考慮する必要はないとわかります。

 

円周上を移動する旅人算と同様に考えます。

2人が同じ場所から同じ向きに出発しているので、2人は1周分の距離である2000m離れていると考えることができます。

したがって、CさんがDさんを追いこしたのは2000÷(200-190)=200(分後)、つまり3時間20分後となります。

\(\underline{\rm{答. 3時間20分後}}\)

 

Cさんがゴールしたとき、スタートから歩いた距離は50000mです。

CさんとDさんの速さの比は20:19なので、このときDさんが歩いた距離は50000×\(\cfrac{19}{20}\)=47500(m)になります。

したがって、2人あわせて50000+47500=97500(m)歩きます。

CさんとDさんがはじめてすれ違ったとき、右図左側のように、あわせて1000m歩いたことになります。

また、その後は右図右側のように、あわせて2000m歩くごとに、2人は再びすれ違い続けます。

ここから、2人が97500m歩くまでの間にすれ違う回数は、(97500-1000)÷2000+1=49.25より、49回です。

\(\underline{\rm{答. 49回}}\)

 

 

※別解

CさんとDさんがはじめてすれ違ったとき、右図左側のように、あわせて1000m歩いたことになります。

このときの時間は1000÷(200+190)=\(2\cfrac{22}{39}\)(分後)です。

その後、右図右側のように、あわせて2000m歩くごとに、2人は再びすれ違い続けます。

このとき、2000÷(200+190)=\(5\cfrac{5}{39}\)(分)ごとにすれ違います。

Cさんがゴールするまでにかかる時間は50000÷200=250(分)なので、(250-\(2\cfrac{22}{39}\))÷\(5\cfrac{5}{39}\)+1=49.25より、49回すれ違ったとわかります。

 

CさんとDさんが5回目にすれ違ったとき、2人はあわせて1000+2000×4=9000(m)歩いています。

このときの時間は9000÷(200+190)=\(23\cfrac{1}{13}\)(分後)です。

\(23\cfrac{1}{13}\)分後は23分\(4\cfrac{8}{13}\)秒後なので、秒の小数点以下を切り捨てた23分4秒後が解答となります。

\(\underline{\rm{答. 23分4秒後}}\)

※別解

はじめにすれ違った後、さらに4回すれ違うので、次の式が成り立ちます。

\(2\cfrac{22}{39}\)+\(5\cfrac{5}{39}\)×4=\(23\cfrac{1}{13}\)

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