2013年 立命館慶祥中学校 算数(1)
2013年度入試での受験者平均は54.6点、合格者平均点は67.0点で、昨年度に比べてやや易化しました。
本校の入試は算数100点・国語100点・理科75点・社会75点の350点満点ですが、
合格最低点は一般コースが190点(得点率54.2%)、
SPコースが270点(得点率77.1%)と大きく開きがあります。
8割近い得点率が求められることを考えると、
SPコースに合格するには算数の高得点が不可欠と言えるでしょう。
2013年度の出題内容は,次の通りです。
大問Ⅰ
〔1〕基礎的な計算問題3問
〔2〕空所補充型の計算問題2問
大問Ⅱ
〔1〕比
〔2〕割合
〔3〕速さと比
〔4〕割合
〔5〕過不足算
大問Ⅲ
〔1〕平面図形(角度)
〔2〕平面図形(求積)
〔3〕平面図形(求積)
〔4〕平面図形(求積)
〔5〕立体図形(円柱の切断)
大問Ⅳ 整数(素因数分解)
大問Ⅴ 水そうに水を入れる問題(グラフの読み取り)
ここでは、大問Ⅰ・Ⅲからやや難度の高い小問を取り上げて解説していきます。
面白さ☆☆ 難度A
ハイレベルの計算問題を解き慣れている受験生ほど、問題を一見して、
という式の変形を考えてしまいがちですが、
実は式の両辺に、1×2×3×4×5 をかけるだけで解決します。
4つめの分数の分母の6を1×2×3に置き換えて、
と考えられれば、
4×(4×5)+4×(1×5)+3×(1×2)+3=□
□=80+20+6+3=109 と容易に答えが求められます。
答え 109
面白さ☆☆ 難度A
立命館慶祥中学校のホームページの「2013年度入試講評」によると、
大問Ⅲの中では最も正答率が低かったようですが、
標準札幌校の受験者からの聞き取りでは、ほとんどの人が正解できていたようです。
三角形ABCの面積は、BC×AC÷2=6×8÷2=24(㎠) なので、
BCを底辺、CDを高さと考えると、
BC×CD÷2=BC×4.8÷2=24 という式が成り立ちます。
BC=24×2÷4.8=10(㎝) となり、円の半径は,10÷2=5(㎝) とわかります。
あとは、円全体の面積から三角形ABCの面積を引けばよいので、
5×5×3.14-24=54.5(㎠) と求められます。
答え 54.5㎠
面白さ☆☆ 難度A
この問題も、精選テストやテキストで同様の問題を解き慣れている
標準札幌校の受験者の多くにとっては、
『習った解法どおりに解けば、確実に正解にたどりつける』というサービス問題だったようです。
図をよく見ると、底面の円の直径の2つ分が、14-6=8(㎝) であることがわかります。
よって、底面の円の半径は、8÷2÷2=2(㎝) です。
あとは、図形の左右の部分を、切り口の周りに180度回転させれば、もとの円柱にもどります。
円柱の高さは、3+14+3=20(㎝)、または、7+6+7=20(㎝) から20㎝ とわかるので、
立体の体積は、2×2×3.14×20=251.2(㎤) と求められます。
答え 251.2㎤
次回は、立命館慶祥中学校 算数(2)を掲載します。