2021年 北嶺中学校 理科(3)

2021年度 北嶺中学校 理科 分析と解説(大問4)

問題は標準札幌校ホームページ北嶺中学過去入試問題からダウンロードできます。

◎大問4

光の屈折に関する問題です。

9ページの問題文は長文ですが、投げ出さないようにしましょう。10ページにある3つの【規則】をしっかり抑えることで解答が可能です。

 

  • 規則1:凸レンズの左側で光軸(上下0を通る横線)と平行に進んだ光は、凸レンズの右側で焦点Bを通る
  • 規則2:凸レンズの中心Oを通る光は直進する
  • 規則3:凸レンズの左側で焦点Aを通った光は、凸レンズの右側で光軸と平行に進む

 

(1)

それぞれの規則を適用した光線は、次の図のように進みます。

(左6、上2)を出た3本の光線は、青い星マーク(右3、下1)で再び交わります。よって、像の位置は(右3、下1)です。

 

(2)

矢印の上にあたる(左6、上2)と、下にあたる(左6、下2)から出ている光について考えます。

・(左6、上2)から出ている光

・(左6、下2)から出ている光

以上より、この矢印は(左6、上2)の部分が(右3、下1)に、(左6、下2)の部分が(右3、上1)に写ることになります。よって、できる像は次の通りです。

 

(3)

規則1に注目しましょう。「凸レンズの左側で光軸(上下0を通る横線)と平行に進んだ光は、凸レンズの右側で焦点Bを通る」ので、この光は光源を右に動かしたとしても進む方向は変わりません。そこで、矢印の上下の端から出る光のうち、規則1によるものを書き出します。

このように、光源と同じ大きさの像を作るためには、右4の位置で像を結ぶとよいことがわかります。規則2より、「凸レンズの中心Oを通る光は直進する」ので、像の上下にあたる(右4、上2)および(右4、下2)から点Oを通る直線を引き、それが規則1による光を交わる点を探します。

上図の通り、(左4、上2)および(左4、下2)で線が交わるので、この2点を両端とした位置に光源があります。光源の先端は上側なので、位置は(左4、上2)です。

(4)

光源から出た光はある一点に集まります。たとえば、(1)の光源は、実際には下の図のようになっています。

このとき、外側を厚紙でおおったとしても、光が集まる場所は変わりません。ただし、光の一部がさえぎられることで、厚紙でおおう前の像よりも暗くなります。

よって、答えは(オ)の「像全体が暗くなる」になります。

 

(5)

規則2に注目しましょう。「凸レンズの中心Oを通る光は直進する」ので、(左6、上2)から出てOを通る光は、(右6、下2)に到達します。

右6にあるスクリーンに像がはっきりと映ったことから、(左6、上2) から出た光は(右6、下2)に集まります。規則1より、(左6、上2)から出て光軸に平行な光は(左右0、上2)まで進んだ後、屈折して焦点Bを通り(右6、下2)に進むので、下の図のようになります。

これより、焦点Bは(右3、上下0)にあることがわかります。右3はOより3㎝の距離にある点なので、この凸レンズの焦点距離は3㎝です。

 

(6)

答えは(エ)です。これは、光の反射に関係する現象です。

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