2021年 北嶺中学校 算数(2)

2021年度 北嶺中学校 算数 分析と解説 (大問2)

問題は標準札幌校ホームページ北嶺中学過去入試問題からダウンロードできます。

大問2

(1)

平均の問題は、てんびん法を利用することで素早く解くことができます。

図より、合格者の割合は全体の\(\frac{5.06}{66-55}=\frac{506}{1100}\)にあたることがわかります。受験者は全体で500人ですから、合格者の人数は\(500×\frac{506}{1100}=230\)(人)となります。

 

※別解

つるかめ算を利用して解くことも可能です。

全員が不合格だったとすると,500人の点数の合計は55×500=27500(点)になります。実際には平均点は60.06点なので、合計点は60.06×500=30030(点)です。不合格者を1人合格者に変えると、合計点は66-55=11(点)上がります。30030-27500=2530(点)の差をなくすためには、合格者は2530÷11=230(人)必要になります。

 

(2)

こちらもてんびん法で解決します。A:B=3:5のとき、6.5%の食塩水が、A:B=7:3のとき、7.8%の食塩水ができることから、Aの量が多くなると濃度が高くなる、つまりAの濃度がBよりも高いことがわかります。

図より、AとBの濃度の間は3:5と7:3で分けられますので、比の和である8と10の最小公倍数40で比合わせしましょう。

が、6.5%と7.8%の差である1.3%と等しくなります。

よって、A=7.8+1.3÷13×12=9(%)、B=6.5-1.3÷13×15=5(%)です。

AとBを混ぜて5.8%の食塩水を作るためには、濃度の差よりA:B=0.8:3.2=1:4で混ぜることになります。

 

 

(3)

和が9になる数の組みあわせは、次の5組です。

(0,9)、(1,8)、(2,7)、(3,6)、(4,5)

「各位の数がすべて異なり、どの2つの数字の和も9にならない」条件を満たすためには、上に示した5組の中から1つずつ数を選んで5桁の整数を作る必要があります。例えば、ある位に0がある場合、他の位には0はもちろん、9も用いることはできません。

各組から1つずつ数字を選ぶとき、その組み合わせは2×2×2×2×2=32(通り)あります。また、異なる5つの数を並べるとき、その並べ方は5×4×3×2×1=120(通り)あります。これより、条件を満たす5桁の整数は32×120=3840(個)です。ただし、この中には万の位が0の数が含まれているため、それを取りはらう必要があります。

取りはらう数は、万の位が0であることが決まっているため、(1,8)、(2,7)、(3,6)、(4,5)の4組で4桁の数を作ることになります。数の組み合わせは2×2×2×2=16(通り)あり、異なる4つの数を並べるとき、その並べ方は4×3×2×1=24(通り)あります。これより、万の位が0の数は16×24=384(個)です。

3840-384=3456(個)

 

 

(4)

集合の問題は、ベン図を用いて解いていきましょう。

図のように、犬・猫・ハムスタ-が好きな人を示すことができました。

どれか1種類が好きな人を示すのはA・B・Cの部分で、問題文から合計62人とわかります。3種類すべてが好きな人を示すのは中央の黄色い部分で、問題文から9人です。2種類の動物が好きな人を示すのはイ・ロ・ハの部分で、この人数は分かりません。

さて、犬が好きな人は48人いますが、これは図中のA・イ・ハに中央の9人を加えた部分にあたります。つまり、A+イ+ハ=48-9=39(人)です。同様に、猫の好きな人のうち、B+イ+ロ=49-9=40(人)、ハムスタ-の好きな人のうち、C+ロ+ハ=58-9=49(人)になります。

これらの部分を合計すると、A+B+C+(イ+ロ+ハ)×2=39+40+49=128(人)です。A+B+C=62(人)なので、2種類の動物が好きな人を表すイ・ロ・ハの合計は、(128-62)÷2=33(人)になります。

 

 

(5)

直角二等辺三角形をこの問題のような形で組み合わせた場合、分けられてできる三角形もすべて直角二等辺三角形となります。このことから、図の各辺の長さは以下のようになります。

色のついた部分の面積は、一辺の長さが11㎝の直角二等辺三角形から、二辺の長さが2㎝の直角二等辺三角形(図中左下の三角形)と、斜辺の長さが3㎝の直角二等辺三角形を取りのぞくことで求められます。

11×11÷2-(2×2÷2+3×1.5÷2)=56.25(㎠)

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