2017年 立命館慶祥中学校 算数(2)
今回は,大問Ⅲを取り上げて解説します。
大問Ⅲ
〔1〕
面白さ☆ 難度A
三角形ABCと三角形ADEにおいて,角Aが共通なので,
角ABCと角BCAの和が,角ADEと角DEAの和に等しくなります。
したがって,角(ア)の大きさは,
角ADE + 角DEA - 角ABC
= 27 + 88 - 53
= 52(度) です。
答え 52度
〔2〕
面白さ☆☆ 難度A
おうぎ形を折り返した図中に正三角形を見つけるタイプの問題は,入試頻出です。
PQを折り目として折り返すと,三角形OPQが三角形RPQに移るので,
三角形OPQと三角形RPQは合同です。
したがって,次のことがわかります。
OP=RP・・・①
角OPQ=角RPQ・・・②
角OQP=角RQP・・・③
また,OPとORはともにおうぎ形の半径なので,OP=OR・・・④です。
①,④より,OP=RP=ORとなるので,三角形ORPは正三角形になり,角OPR=60度・・・⑤です。
②,⑤より,角OPQ=角RPQ=60÷2=30(度)・・・⑥です。
三角形OPQにおいて,角OQP=180-108-30=42(度)・・・⑦です。
③,⑦より,角(イ)の大きさは,180-42×2=96(度)です。
答え 96度
〔3〕
面白さ☆☆☆ 難度B
ADの延長線上に点Hをとり,角DHG=90度になるようにします。
このとき,三角形GDHと三角形EDCにおいて,
ともに正方形DEFGの辺であることから,GD=ED・・・①です。
また,角ECD=180-90=90(度)なので,角GHD=角ECD・・・②です。
さらに,角GDEは正方形の1つの内角なので90度であり,角CDH=180-90=90(度)なので,
角GDH=90(度)-角HDE,
角EDC=90(度)-角HDEとなり,
角GDH=角EDC・・・③です。
①,②,③より,1辺と2つの角がそれぞれ等しいので,三角形GDHと三角形EDCは合同です。
GH=EC=12(㎝)となるので,三角形ADGのADを底辺としたときの高さは,12㎝です。
AD=5㎝なので,影をつけた部分(三角形ADG)の面積は,5×12÷2=30(㎠)です。
答え 30㎠
〔4〕
(1)
面白さ☆☆☆ 難度B
このような問題では,
まず,真上から見た図の各列ごとに,
正面と右から見たときに見える立方体の個数(ここでは○数字で表しています)を書き出します。
次に,その個数に適するように,
真上から見た図の各マスに積まれている立方体の個数を書きこんでいきます。
積まれている個数が1個のマスはすぐにわかるので,
そのマスに1を書きこみ,それ以外の16マスに記号をつけると,次の図のようになります。
使う積み木の数をもっとも多くするときは,
記号をつけたマスのうち,F,G,J,Kの4マスに3個,その他の12マスに2個の立方体を積みます。
したがって,2段目と3段目に使う積み木の数は,(3-1)×4+(2-1)×12=20(個)になります。
このとき,各マスに積まれている立方体の個数は,次の図のようになります。
答え 20個
(2)
面白さ☆☆☆☆ 難度C
使う積み木の数をもっとも少なくするときは,
記号をつけたマスのうち,
FとK,またはGとJの2マスに3個,
AとP,またはDとMの2マスに2個,
残りの12マスに1個の立方体を積みます。
したがって,2段目と3段目に使う積み木の数は,(3-1)×2+(2-1)×2=20(個)になります。
このとき,各マスに積まれている立方体の個数の一例は,次の図のようになります。
答え 6個