2014年 ラサール中学校 算数(2)

今回は、大問4と大問6を取り上げます。

どちらも、合格するためには確実に正解しておきたい問題です。

特に、大問6の「断頭三角柱の求積」は、2015年度の北嶺入試でも出題の可能性があります。

2014年度の北嶺入試では立体図形の出題が1問もなかったので、

2015年度入試では出題の可能性が高いと思われます。

この分野を苦手にしている人は要注意です。


lasalle-2014-4

 

(1)

〈1×1〉=1、〈2×2〉=4、〈3×3〉=9、〈4×4〉=6、〈5×5〉=5、

〈6×6〉=6、〈7×7〉=9、〈8×8〉=4、〈9×9〉=1、〈10×10〉=0 より、

1+4+9+6+5+6+9+4+1+0=45

答え 45

 

(2)

〈1×1〉+〈2×2〉+〈3×3〉+・・・・・・+〈10×10〉=1+4+9+・・・・・・+0=45

〈11×11〉+〈12×12〉+〈13×13〉+・・・・・・+〈20×20〉=1+4+9+・・・・・・+0=45

のように、10個を周期として同じ値がくり返されます。

〈1×1〉から〈2010×2010〉までの2010個の和は、

45×(2010÷10)=9045 になります。

〈2011×2011〉から〈2014×2014〉までの4個の和は、

1+4+9+6=20 になります。

9045+20=9065

答え 9065

 

(3)

(1)で書きだした〈1×1〉から〈10×10〉までの値のうち、8の約数になっているのは、

〈1×1〉=1、〈2×2〉=4、〈8×8〉=4、〈9×9〉=1

の4つです。

つまり、[A]×〈A×A〉=8 となるのは、

〈A×A〉=1 かつ[A]=8、または、〈A×A〉=4 かつ[A]=2

の2通りのパターンしかありません。

〈A×A〉=1 かつ[A]=8 のとき、A=81、89

〈A×A〉=4 かつ[A]=2 のとき、A=22、28

答え 22、28、81、89


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(1)

切り口は次のようになります。

lasalle-2014-6-2

ここで、三角すいA-DBCの底面を三角形DBC、

三角すいA-DEFの底面を三角形DEFと考えます。

三角形DBCと三角形DEFは、たがいに相似な三角形で、

相似比は、DB:DE=2:1 です。

三角形DBCと三角形DEFの面積比は、2×2:1×1=4:1 になるので、

三角すいA-DBCと三角すいA-DEFの体積比は、4:1 です。

よって、三角すいA-DEFの体積は、6×6÷2×6÷3÷4=9(㎤)です。

答え 9㎤

 

ここで「断頭三角柱」について説明しておきましょう。

「断頭三角柱」とは次のように、三角柱を1つの平面で切ったものです。

lasalle-2014-6-3

角DEF=90°のとき、この立体の体積を求めてみましょう。

断頭三角柱の体積は、次の公式で求められます。

lasalle-2014-6-4

もとの三角柱の底面積をSとすると、

(断頭三角柱の体積)=S×(a+b+c)÷3

となります。

3×4÷2×(4+1+6)÷3=22(㎤)

(2)

まずは切り口を考えます。

切り口の平面と辺ACとの交点をIとします。

DG:GB=AH:HBより、DAとGHは平行なので、

GHは三角形ABCに対して垂直です。

このとき、切り口の面が三角形ABCに対して垂直になるので、

FIもまた、三角形ABCに対して垂直です。

よって、切り口は次のようになります。

lasalle-2014-6-5

このとき、DAとFIが平行になるので、DF:FC=AI:IC=1:1 となります。

あとは、断頭三角柱の考え方で解くことができます。

AH=AB×1/3=2(㎝)、AI=AC×1/2=3(㎝)、

GH=DA×2/3=4(㎝)、FI=DA×1/2=3(㎝)、

求める立体の体積は、

(三角形AHIの面積)×(DA+GH+FI)÷3=2×3÷2×(6+4+3)÷3=13(㎤)

答え 13㎤

 

「断頭三角柱」を利用する解法は、大変便利です。ぜひ習得して下さい。

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