2006年 北嶺中学校 算数(1)
『北嶺突破ゼミ』開講に合わせて、過去の北嶺入試で出題された難問や、
合否を分けた問題を取り上げて解説しています。
第7回目は、2006年の大問5です。
2006年度の算数は、受験者平均58.9点、合格者平均73.1点と比較的平易な問題構成でした。
大問5も食塩水の濃度の公式をきちんと理解していれば、
正解が可能なレベルの問題ばかりです。
5年生の学習内容で十分に解けるので、2015年度の北嶺入試合格を目指す5年生も
是非チャレンジしてみましょう。
最後の(2)(エ)では、以前にこのコーナーで解説した『一番少ない数を0にする』という
テクニックが有効です。
問題は、標準札幌校のホームページの北嶺中学校過去入試問題からダウンロードできます。
(1)
難度A 面白さ☆
(食塩水の濃度)=(食塩の重さ)÷(水の重さ+食塩の重さ)×100 (%)
という、食塩水の濃度計算の公式通りに解きましょう。
20÷(100+20)×100≒16.7(%)
答え 16.7%
(2)
(ア)
難度A 面白さ☆
AとBの容器から同じ重さずつを取り出してまぜるので、できる食塩水の濃度は、
2つの容器の食塩水の濃度の平均になります。
Bの容器の食塩水の濃度を□%とすると、
(20+□)÷2=16 という式が成り立ちます。
□=16×2=20=12(%)
答え 12%
(イ)
難度A 面白さ☆
100+100+200=400より、10%の食塩水が400gできます。
溶けている食塩の重さの合計は、400×0.1=40(g)です。
A、Bの容器の食塩水100gずつにふくまれる食塩の重さの合計は、
100×0.2+100×0.12=32(g)なので、
Cの容器の食塩水100gにふくまれる食塩の重さは、
40-32=8(g)になります。
よって、Cの容器の食塩水の濃度は、
8÷200×100=4(%)になります。
答え 4%
(ウ)
難度B 面白さ☆☆
800-400=400(g)、400÷100=4(杯)より、
合わせて4杯の水を取り出したことがわかります。
また、溶けている食塩の重さの合計は、800×0.06=48(g)です。
A、B、C各容器の食塩水1杯にふくまれる食塩の重さは、
それぞれAが20g、Bが12g、Cが4gなので、最初に各容器から1杯ずつ取り出すと、
食塩の重さの合計は、20+12+4=36(g)になります。
最後の1杯に、48-36=12(g)の食塩水がふくまれていることになるので、
最後の1杯はBの容器から取り出したとわかります。
答え (A、B、C)=(1、2、1)
(エ)
難度C 面白さ☆☆☆
1200-400=800(g)、800÷100=8(杯)より、
合わせて8杯の水を取り出したことがわかります。
また、溶けている食塩の重さの合計は、1200×0.06=72(g)です。
ここで、『一番少ない数を0にする』というテクニックを使いましょう。
A、B、C各容器の食塩水1杯にふくまれる食塩の重さを、
それぞれAが16g、Bが8g、Cが0gと置き換える(1杯の食塩の重さを4gずつ少なくする)と、
食塩の重さの合計は、72-4×8=40(g)になります。
最初に各容器から1杯ずつ取り出すと、
食塩の重さの合計は、16+8+0=24(g)になるので、
残りの5杯にふくまれる食塩の重さの合計は、40-24=16(g)になります。
16と8と0を合わせて5つ加えて、その和を16にするので、式に表すと
16×1+8×0+0×4 と 16×0+8×2+0×3の2通りが考えられます。
最初取り出した1杯ずつを加えて、下の2通りの組み合わせが考えられます。
答え (A、B、C)=(2、1、5)、(1、3、4)