2005年 北嶺中学校 算数(1)

『北嶺突破ゼミ』開講に合わせて、過去の北嶺入試で出題された難問や、

合否を分けた問題を取り上げて解説しています。

第8回目は、2005年の大問5です。

2005年度の算数は、受験者平均58.0点、合格者平均67.5点でした。

本校の入試問題では平均的な難度と言えます。

大問5は、初めて同様の問題を解いた受験生は面食らったかもしれませんが、

中堅校以上の入試問題では「定番」と言える内容です。

『反射は折り返し』というセオリーを理解していれば、

全問正解するのはそれほど難しくありません。

解法を知っているか知らないかで、大きく差がつく問題と言えるでしょう。

問題は、標準札幌校のホームページ北嶺中学校過去入試問題からダウンロードできます。


(1)

難度A 面白さ☆☆

点Pの動きは容易に作図できます。

hokurei-2005-5-1

答え 2回はねかえって頂点Cに止まる。

このように、『点が図形の内部を、辺にぶつかるたびに反射しながら進む』という問題では、

点が反射する辺で図形を折り返して、点の動きを直線にして考えるのが効果的です。

上の問題では,下図のように折り返します。

hokurei-2005-5-1-2


(2)

難度B 面白さ☆☆☆

正方形ABCDを、次々に辺で折り返して点Pの動きを直線で考えます。

このとき、点Pが頂点Bで止まるのは、上方向への折り返し回数が奇数で、

右方向への折り返し回数が偶数のときです。

点Eが辺BC上にあることから、右方向へは最低1回は折り返すので、

折り返しの回数が最も少ないのは、上方向に1回、右方向に2回折り返すときだとわかります。

作図してみると,下のようになります。

hokurei-2005-5-2

このとき、AB:BE=3:2なので、BE=18÷3×2=12(㎝)です。

答え 12㎝

 


(3)

難度C 面白さ☆☆☆☆

点Pが頂点Dで止まるのは、上方向への折り返し回数が偶数で、

右方向への折り返し回数が奇数のときです。

点Pが5回はねかえることから、合計の折り返し回数は5回とわかるので、

折り返し方は下の2通りになります。

(ア) 上方向に0回、右方向に5回折り返す。

(イ) 上方向に2回、右方向に3回折り返す。

このうち、(ア)の場合が問題に示されています。

(イ)の場合を作図してみると,下のようになります。

hokurei-2005-5-3

このとき、AB:BE=4:3なので、BE=18÷4×3=13.5(㎝)です。

答え 13.5㎝

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